10月を迎え、すっかり秋を感じる日々。皆さん、今年もこの季節がやってきました!
「この季節」というのは・・・落花生の季節です!
落花生というと、スーパーのナッツ・おつまみコーナーにある、殻付きの煎り落花生とか、バターピーナッツみたいなのを想像する方が多いと思うが、実は、生の落花生を入手して塩茹でして食べる「茹で落花生」という食べ方がある。
私はこれが大好きで、昨年、「茹で落花生」について、ずいぶん雑な記事を書いたのであった。
愛が溢れるあまりその思いを叫んだというだけで、ほとんど誰の役にも立たない内容になっていたので、今年、あらためて、茹で落花生の作り方など、多少は役に立つことをお伝えしたい。
茹で落花生の魅力
「茹で落花生」は、年中流通している(主に中国産とかの)煎った落花生と異なり、生の落花生を茹でて作るものだから、落花生の収穫時期(9~10月ごろ)にしか食べることができないものである。
この時期だけの旬の楽しみなのだ。
茹でると、豆らしいホクホク感と、噛むたびにじんわり感じる甘みと、ほどよい塩気とが共存した、超ウマい食べ物ができあがる。
何の酒にも合うすばらしいおつまみになるし、おやつとして食べてもおいしい。
茹で落花生を食べるには
それでは、さっそく茹で落花生の作り方をご紹介しよう。
手順その1:千葉県(とか)に行く
手順その1は、まず、千葉県に行くことだ!
よく晴れた秋の休日、愛車のハンドルを握り、千葉を目指そう。落花生の生産で有名なのは八街だが、別に八街でなくてもいいぞ。
アクアラインを通って房総半島旅行へ出かけてもよし。ドライブの途中で道の駅や直売所に出会えるはずだ。ふらっと立ち寄った道の駅で農産物直売コーナーを探そう。袋にいっぱい詰まった生の落花生がきっと・・・
・・・って、そんな簡単に千葉に行けるかよ!!!
というツッコミが聞こえてきそうである。
うん、問題はそこだ。
生の落花生は、通常の流通ルートで広く出回るようなものではないから、秋になれば全国のスーパーでじゃんじゃん陳列されるわけではない。
茹で落花生という旬の贅沢を楽しむためのいちばんのハードル、それは・・・
「全国どこでも入手可能なわけじゃない」ということである・・・。
では、どこへ行けばいいのか?
例えば東京周辺に住んでいるなら、収穫時期に千葉県を訪れて、農産物を直売している施設(道の駅など)に行くのがもっとも確実な手段だ。
何しろ、国内での落花生生産は、ほとんどが千葉県によって占められている。
農産物コーナーに行けば、だいたい1袋500円くらいの、非常に気軽な値段で売られているのに出会える。
千葉県民、君らホントにうらやましいな!!
※今般の台風25号による被害にお見舞い申し上げます。当然ながら、地域の状況を無視して千葉県に押しかけることを推奨する趣旨ではありません、念のため。
しかし、それだけじゃない。
この秋、私は、たまたま埼玉県の某所(自然豊かなエリア)に遊びに行ったときに、農産物直売所で生の落花生が売られているのに遭遇し、めでたくゲットすることができた。
近所に農家が多くあるような地域では、落花生の収穫期になれば、栽培している農家さんが直売所などに出していることもあるのではないか。
私は、近所(都内)の八百屋でもたまたま見かけたことがある。
とにかく、見つけたらソッコー確保というのが鉄則だ!
「生の落花生が売られてるのなんか、見たことがない」という人も多くいると思うが、ぜひ近くの農産物直売所などで探してみてほしい。そして落花生友達(略:ピーとも)の輪に加わってください!
こうやって細々と伝道することで、生落花生がもっと広く流通するようになってくれないかと願っている。
手順その2:塩茹でする
さていよいよ本題!
手順その2は……塩茹ですることだ!!
以上、できあがり!!
・・・という、超シンプル工程だが、一応マジメに(自分がやっている)茹で方を紹介する。
なお、私が今回使った落花生は、先日、館山に遊びに行ったときに道の駅の農産物コーナーで入手したものだ。
※ちょうど、台風25号で千葉県が浸水被害を受ける直前の時期だった。落花生を作ってくれた農家さんに被害がないことを祈っている。

<茹で方の例>
1.生の落花生を水洗いし、泥などの汚れを落とす。
2.水1ℓに対し、大さじ1~2程度の塩を投入し、落花生と一緒に鍋に入れて火にかける。
塩加減は好みだが、初めての場合は控えめに入れて味見をしつつ調整するのがいいだろう。
私の場合、2リットル程度の水に大さじ2強くらいの塩を入れた。
3.沸騰したら弱火にし、30~40分程度茹でる。
ゆで加減も好みによるところが大きい。20分くらい茹でた時点で、一つ取って食べてみよう。
固めの仕上がりが好みなら短くてもよい。
私は20分で「まだ固いな」と思い、30分で「これくらいがいいな」と思ったので火を止めた。
柔らかめが好きならもう少し茹でよう。
ゆで汁につけておくと、塩味が増すので、味が薄いと思ったらしばらくそのまま置いておくとよい。



あとは殻を割って食べるだけ!!
茹で落花生、食レポ
炒った落花生に比べると、茹で落花生は実が白い。
口に入れると、当然だが、炒ったものとはまったく食感が違う。炒った落花生は、ナッツ感が強いが、茹で落花生は、「豆」という感じがする。
※落花生は分類上、ナッツ(種実類)ではなく、豆類である。

噛むと、ホクホクした食感とともに、「食物繊維感」とでも言うべき歯ごたえを感じる。
(実際、落花生は食物繊維を豊富に含んでいる)

ほんのり甘い味わいが、噛むたびに口に広り、そこへちょうどよい塩味が加わって、絶妙のおいしさ。
しっかりとした噛みごたえと、やさしいホクホク感が両立しているのは、他にない個性である。
しかも、炒った落花生より、ずっとアッサリした味わいなので、まったく食べ飽きないのである。
正直、いくらでも食べられてしまう。ウマすぎて困る。
ビールはもちろん、メッチャ合うし、ワインと一緒にも食べられるし、日本酒とともにつまんでも全然違和感ない。
万能の最強おつまみだ。
炒った落花生と違い、あくまで生ものを茹でているので、長期保存するようなものではない。
冷蔵庫で保存し、早めに食べきろう。
いくつかデメリット?が…
非常にすばらしい茹で落花生だが、いくつかのデメリットもあるので、あわせてお伝えしよう。
①茹でている途中、ゆで加減を調べるために一つ味見してみると、「まだ固いな。でも、この固さも悪くないな」などといいながら、数粒なくなる
②ちょうどいいゆで加減になり、味見して、「よし、これでいいかな」と思ったときに、味見と称して、どんどんなくなる
③ひとたび食卓に出すと、「食べすぎないよう注意しよう」とかいいながら、秒でなくなっている
④食卓に出さなかった分は、「残りは明日に」と冷蔵庫に入れていたはずなのに、なぜか気づくと消失している
⑤要するに食べすぎる
私のような欲望まみれの意志薄弱な人間が作ると、ウマすぎて食べすぎて一瞬でなくなってしまうことが困った悩みだ。
本当をいうと、年中、酒のお供につまんでいたい気持ちなのだが、何度も書くように、生の落花生が出回る時期にしか味わえないものだ。その「限定感」がまたよいのである。
「ピーナッツ・ヌーヴォー」とかどうですか
・・・というわけで、簡単に作れてメチャウマな「茹で落花生」だが、直売所等でしか入手できないために、どんなに大声でその素晴らしさを叫んでも、読者の皆さんには「いや、近所に売ってないし」と言われて一蹴されてしまうかもしれない。
どうか、秋のこの時期には、生の落花生がもっと全国に流通しないものだろうか。
もしくは、もっと全国に落花生栽培が拡大してくれないかなあ。
・・・わざわざ生の落花生を買う人なんて多くない、といわれるだろうか?バタピーでじゅうぶんだよと。
いや、そんなことはないはずだ。
日本人には、四季折々に、旬の食材を楽しみ、「初物」を愛するという思考様式がある。
煎り落花生として通年で味わいつつ、収穫時期には「初物」を生で入手して茹でて食べる。そんな食の様式があってもいいのではないか?名付けて、「ピーナッツ・ヌーヴォー」とか、どうだろう。
千葉県の農業関係者の皆さん、ぜひ「ピーナッツ・ヌーヴォー」として、収穫したての落花生をブランド化し、全国に販路拡大してください、切にお願いします。


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