日本人の死亡原因の1位といわれる「ガン」だが、中でも罹患者数・死亡者数が多いのが大腸ガンだ。
ガン統計によれば、部位別のガン罹患者数(2023年)では、大腸ガンが1位。
部位別のガン死亡数(2024年)でも、大腸ガンは2位である。
ガン予防の大切さは分かるものの…
大腸ガンの予防・早期発見に有効とされるのが、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)だ。
「40歳を過ぎたら、症状がなくても一度は大腸カメラを受けましょう」
そんな呼びかけを聞いたことがある人も多いのではないか。
もちろん私も、そういう認識自体はあった。
そろそろ、真剣に向き合わないといけない年齢(現在、41歳)だという自覚もあった。
しかしだ・・・
失礼を承知で、率直なことを言えば、
いや、ぶっちゃけ、受けたいわけがない(汗)
という気持ちである。

え、だって、ケツに管とかカメラとか突っ込んで、無事で済むわけないじゃん(汗)??
というかそんなもの入るの?いろいろ間違ってない??
同じく抵抗を感じる検査として、胃カメラというのもあるが、
こっちについては、35歳の時に、胃痛をきっかけにして、図らずも胃カメラデビューすることになってしまい、すでに経験ずみだ。
胃カメラとはすでに対戦を果たした。次なるステージは、大腸カメラだ・・・。
分かってはいた。いつかは対峙しなければならない相手であると。
しかし、その日は突然やってきた。
あやしい疑惑
私は、40歳になったのを契機に、昨年から、人間ドックというものを受診し始めたのだが、
今年の人間ドック受診の結果、「腫瘍マーカーの数値が高い」と指摘されたのである。
腫瘍マーカーとは、ガン細胞によって作られるタンパク質などの物質を測定するもので、
数値が高い場合、ガンの発生を疑う材料の一つになる。
検査結果を記載した書類には、「要精密検査」と書かれていた。
詳細は省くが、要するに、ガンの疑いがあるので、該当しそうなガンの検査をしろという指示が出たのである。
検査結果を説明してくれた内科医は言った。
「大腸内視鏡は受けてもらったほうがいいと思います」

…………!!!!
もう、目の前が真っ暗である。
ダダダダーン・・・
運命はいつだって、突然扉をたたいてくるのだ。
「あなた、大腸ガンもしれませんよ」という指摘と、
「あのおそるべき大腸カメラと、ついに対峙しなければならない」という状況とが、
突然目の前に突きつけられたのであった。

…………!!!!
検査への道
「受けてもらったほうがいいと思います」と言われた後、医師から、
「どうしますか?」
などと聞かれたのだが、この状況でまさか「いや受けません」などという返事があろうはずもないではないか?

あ、いや、わ、わ、わわわかりました……
私は自分がもう顔色が悪くなっているんじゃないかとさえ思った。
ほとんど上の空で、検査の予約をとり、当日までの流れなどの説明を受け、呆然と帰宅。
頭の中は混乱が渦巻いている。
「大腸ガン・・・」「もしガンが見つかったら・・・」「私の人生・・・」「子どもたち・・・」「家族の生活・・・」「治療・・・」「大腸カメラ・・・」「ケツにカメラ・・・」
半ば放心しながら、もらって帰った説明の紙を読む。
前日の食事について色々書いてある。繊維の多いものは避けてください。粒の多いものはやめてください。脂っこいものもダメ。牛乳やチーズもダメ。
消化にいいものを食べてください。
そして、「OK」な食事の例として、おかゆとか、素うどんとか、具なしの味噌汁とか、プレーンヨーグルトとか、そんなイラストが並べてある。
・・・いや、注文多いな。素うどんとか食べるわけないだろ。

やるなら早い方がいいと思い、予約は2日後にとったのである。無駄に待ちたくない。
呆然としつつも、「明後日にすぐ検査」という状況だった。
あまり考え込む時間もなかったし、検査前日に食べるものを準備する余裕もないまま検査前日を迎えた。
上述の通り、検査前日の食事は、注文が多い。
「消化にいいもの」を食べなくてはならず、しかも、大腸の中に何か残っていると検査の妨げになるので、普段なら健康のために推奨されるような食事が、軒並み×なのである。
野菜は繊維質なので、全般的にあまりよくないらしい。キノコや海藻もダメ。うどんはいいが薬味はダメ。
正直、何を食べていいか分からない。
手元にあったサラダチキンや豆腐、クラッカーなどを食べて、あまりちゃんとした食事をしないままなんとなく1日を終えた。
食事は夜8時までに済ませなければならない。
水分(水かお茶)の摂取は自由である。
食後に、あらかじめ渡されていた錠剤の下剤を服用する。
これで今日の仕事は終了だ。
決戦前夜。
再度、注意事項を読んだり、翌日の持ち物を確認したりしながら、落ち着かない夜は更けていく。
<次回に続く>



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