【正直レビュー】ムーミンバレーパークに初めて行ってきた率直な感想と体験レポート<その2>

旅行・地域ネタ

<その1>から続く

前回、ムーミンバレーパーク(以下単に「パーク」)を初めて訪問した率直な感想&評価をまとめた。
続いては、パーク内の各エリアを紹介しながら、実際に訪問したレポートをお届けしたい。

<その2>施設の体験レポート

1.エントランス

訪問当時、ムーミンバレーパークでは「ムーミン谷のクリスマス」というイベントが開催中で、パーク内はすっかりクリスマスモードだった。

パーク入り口では、ムーミンの絵本のようなモニュメントが迎えてくれる。
ムーミンワールドにこれから入るというムードは満点。記念撮影はマストだ!
ここでチケット売り場に無駄に並んだりしないためにも、前売り券を買っておくのがベスト。

ムーミンの絵本風モニュメントが並ぶエントランス。ムーミン世界への期待が高まる

2.「はじまりの入り江」エリア

パークのエントランス周辺エリアである。
エントランスにふさわしく、インフォメーションや、ショップ・レストランがある。
私は、ディズニーランドに入場したらワールドバザールはスルーしてアトラクションにダッシュするタイプなので、当然ここはスルーである。
紹介できる内容がなくてすみません。

入り口で「ストーリーガイド」という冊子を渡されるので、
この冊子を読んでムーミン世界のことを勉強しながら行こう。なかなかゆっくり読んでる余裕ないけど…

メッツァ入り口からエントランスまでかなり距離があったのだが、
エントランスからアトラクション等がある場所までは、さらに森の中の通路を歩かなければならない。

…設計者の意図は想像できる。
森と湖のあるこの自然の景観こそが、再現したかったフィンランドの風景であり、
湖を眺めながら静かな森の中をゆっくり歩いて行くという体験も、パークの重要な価値のひとつだということなのだろう。…きっと。
喧噪を離れ、静かで素朴な自然の中に身を浸す。そのプロセスの中で心もムーミン谷に向かって進んでいこう。…みたいな感じなのだろう。たぶん。意図は分かる
しかし、こっちは落ち着きゼロの子供を連れている。
チビちゃんたちは森の癒やしなんかより、一刻も早く遊びたいのだ。
そして大人は大人で、電車に乗ってバスに乗って遠路はるばるここへ来るためにすでにくたびれているのである。ぶっちゃけ遠い。

森の中の道を通る途中には、シャボン玉が断続的に発射される装置がところどころにあり、
シャボン玉が噴き出すたびに子供が大喜びではしゃぎ回っていた。いっこうに先へ進めない

シャボン玉発生装置は完全に子供ホイホイ。飛び跳ねて遊んでいる
こちらはちょっと変わったシャボン玉が出ている。何の素材なのかな

パーク内にはいくつか「ストーリーの扉」という展示物が設置されている。
自動で動く紙芝居小屋(?)のようなもので、ムーミンの原作のストーリーが
イラスト(静止画)をもとにしたショートムービー風に流されているというもの。

こちらは「水遊び小屋」の近くにあった「ストーリーの扉」。トゥーティッキが出てくる

3.「ムーミン谷」エリア

森を抜けると、パークのメインになる「ムーミン谷」エリアに着く。
湖の上には、「水浴び小屋」や「湖上のテラス」がある。心癒やされる風景である。

湖上のテラスは、期間限定でスケートリンクになっており、スケートができる人にはかなり嬉しい仕様。
(整理券制だったので、夕方に行こうとしたら、当日の受付がすでに終わっており、遊べなかった)

このエリアには、ムーミンの家などのアトラクションのほか、
ショーが開催される劇場や、フードスタンド・ショップなどがある。

・アトラクション紹介

ムーミン谷エリアで参加したアトラクションは、以下の3つ。

【ムーミン屋敷】
本に出てくるムーミンたちの家の様子を忠実に再現した建物。
アトラクションと言っても、中に入って見学するだけなので、特にファンではない人にとっては退屈である。
25分の待ち時間の間、階段や地下の部屋でただじっと列に並ぶだけだったため、子供は飽きてグズってしまった。
順番が来ると、10人ずつスタッフに誘導されて中に入り、各階を見学していくが、
内装を見学できる(&写真を撮れる)だけで、何か触ったり体験したりはできない(展示物に触るのは禁止)。
かなり作り込まれていて、細部への思い入れを感じる作りになっているので、ムーミンファンにはそのこだわりがとても響くのだと思う。

ムーミン屋敷。玄関からは入れず、建物横から地下を経由して入場する
1階ダイニングにはムーミン一家の写真
ダイニングテーブルにおいしそうな食事
2階のリビング。小道具も細かく作りこまれている
ムーミンママの裁縫グッズだろうか
ムーミンの部屋。原作を知る人なら、細かいこだわりに気づけそう
ミイの部屋。すべてがミニチュアみたい

【ムーミン谷の映画館】
館内に入って映像作品を鑑賞するというシアター。
私が見たのは「さびしがりやのクニット」というお話だった。
トーベ・ヤンソンが描いた美しい絵本がアニメーションに加工されたもので、とてもいいお話だった。
…しかし、本当にただ映像を見るだけなので、「家でDVDを見るのと同じでは?」と思ってしまったことは否めない

ムーミン谷の映画館。「さびしがりやのクニット」と「それからどうなるの?」の2本が上映中

【海のオーケストラ号】
これも映像を見るのだが、室内の装置と連動した立体的な映像表現や、水がかかったりする演出により、臨場感を得られる
ムーミンパパが語る若いころの冒険の思い出を体験するという内容で、海に潜ったり、空を飛んだりする迫力ある映像が楽しめる。
いちばん「アトラクション」らしい動的な要素があるのがこれ。

海のオーケストラ号。豪快な外観
ムーミンパパが若いころの冒険を語ってくれる
大画面で臨場感あふれる映像体験。意外なことに館内撮影OK

・エンマの劇場

ムーミン谷エリアで、キャラクターショーが開催されるのが「エンマの劇場」である。
私が行った日には、ショーは1日2回、「勇気を知った少女」というお話が演じられていた。

このエリアに到達したときちょうどショーが開催中だったので、すでに観客で劇場周辺が埋まっており、
ゆっくり観賞できなかったが、大体の内容は分かった。

遠慮なく正直な感想を言うと、どこにでもある普通のキャラクターショーである。
「アンパンマンミュージアム」のアンパンマンショーくらいの感じだ。
特にハイクオリティなパフォーマンスが見られるとか、そういうことはない。

繰り返すが、私はムーミンにそれほどの思い入れはないので、
「並んで場所取りしてまで見なくていいな」というのが本当に率直な感想であった。
ムーミンはともかく、トゥーティッキ(人型)は着ぐるみなのに、ミイやスナフキン、ニンニは生身なのが不思議だった。

ムーミン世界への知見が浅い自分としては、「ごく普通のキャラクターショーだった」という感想になってしまった

・キャラクターグリーティング

私が見た範囲では、パーク内でキャラクターグリーティングが実施されていたのは、
このムーミン谷エリアだけだった。

私が遭遇したのはモラン、ヘムレンさん、そしてムーミン。
ミイやスナフキンは全然見なかった。

たぶん、生身の人間を出すのは人繰り的にも大変なんだろう、なんて夫と喋っていた。
何しろ、モランばかりやたらに出てくる。
そんなにみんなモランが好きなの?などと思っていたが、もしかするとモランはロボットで、人間が入る必要ないから、いちばん出しやすいのだろうか、なんて勘ぐってしまった。
ムーミンが出てきたらみんな行列していて、さすが大人気である。

しつこいようだが、私はディズニーランドに入場したら入り口にいるミッキーの着ぐるみに並ぶ行列をスルーしてアトラクションにダッシュするタイプなので、キャラクターと写真撮影とかはしていない。

・そのほか――そり遊びに大喜び

ムーミン谷エリアには、他にも見どころはたくさんある。
橋やブランコ、お店などの構造物も、おそらく原作に出てくるものを再現しており、
知っている人が見れば、作りこまれた素敵なセットなのだと思う。

私はそのへんはあまり分からなかったが、エリア全体として、花が咲いて色彩豊かな心安らぐ風景が見られるのは間違いない。ぼーっとしていてもなんとなく居心地はよかった。

訪問した時期には、芝生広場に、雪で作った「そりあそび広場」が設置されていた。
我が家の子供たちはこれが大変お気に入りで、大喜びだった。

そり遊び広場。ごくゆるい傾斜で、小さい子向き。そりも貸してくれる

列に並び直せば、何回でも滑ることができるので、子供たちは繰り返し並んで飽きもせず滑っていた。このまま1日遊んでいそうな勢いだった。

大喜びでそり滑りする子供たち。まったく飽きない

4.「コケムス」エリア

コケムス」とは、フィンランド語で「体験」を意味するらしく(苔むしているという意味ではない!)、
ムーミン谷エリアの隣に建てられた屋内施設である。

子供向けの屋内遊び場のほか、ムーミン谷のジオラマや、ギャラリーでの展示などを見ることができ、
ショップやカフェ・レストランも館内にある。

屋内遊び場は、ボールプールや滑り台、プレイグラウンドなどで構成されており、
いかにも子供が好きそうである。
私も子供を連れて行くつもりだったのだが、時間指定の整理券式になっており、
希望の時間がとれなかったので、断念した。行きたい人は早めに整理券を確保しよう!

ムーミン好きな人にとっての見どころは、むしろ、大きな「ムーミン谷」のジオラマではないだろうか。
吹き抜けを使って2~3階にまたがるように設置されたジオラマでは、ムーミン屋敷を中心にムーミン谷やその周辺の様子が精巧に再現されており、
数分ごとに異なるストーリーがナレーションで流れ、光ったり動いたりする演出が見られる。

ムーミン谷のジオラマ。並んで橋に腰かけるムーミンとスナフキンが素敵

そのほかにも、館内にはムーミンの展示がてんこ盛りになっていて、とても短時間では全部見られない。
例えばトーベ・ヤンソンの絵本の世界を大きなパネルで表現した体感展示や、らせん階段沿いに描かれた壁画、
そしてギャラリーでは常設展と企画展をそれぞれ鑑賞できる。
熱心なファンの人にとっては至福の空間ではないか、と思わされる。

絵本の世界を表現した体感展示。巨大パネルが部屋を埋め尽くす

5.「おさびし山」エリア

パークのもっとも奥に位置するのが、「おさびし山」エリアである。

このエリアは、パーク内でも特に極端な高低差があるエリアで、「おさびし山」という設定を忠実に再現しようとしてのことか、かなりの斜面を上っていかなければならない。
子供が走っていると、転げ落ちそうである。
正直、足回りに問題を抱えていると、かなりツラいと思う。

自然を体験してほしいという気持ちはわかるが、それにしたって、なんでこんなに訪問者に優しくない仕様にしたのだろうか…と思ってしまった。

このエリアで、体験したり遊んだりできる内容としては、「飛行おにのジップラインアドベンチャー」と、「ヘムレンさんの遊園地」(アスレチック)がある。

「ジップラインアドベンチャー」は、1デーパスとは別に3,000円の料金が必要なアトラクション。
名前の通り、山の上から出発して湖の上空をジップラインで滑走するというものだ。
我が家は子供も小さいし、対象年齢的に不向きだったので参加していないが、
スリルのあるアトラクションを求めるなら、このパークではこれが唯一だと思う。
(参加できるのは小学校3年生から)

「ヘムレンさんの遊園地」は、傾斜の急な坂道を登り切った山の上にある、大型のアスレチックである。
パーク内でいちばん子供密度が高かったのがこの場所だろう。

坂の上にある大きなアスレチック。絵本に出てきそうなデザイン

アスレチックは、滑り台やはしご、つり橋などで構成され、子供たちが歓声を上げて遊び回っている。

3歳~小学生までの子供が対象

自由にお絵かきできる黒板などもある。

みんなが思い思いにムーミンのキャラクターをお絵描きしている

子供がのびのびできるという意味では楽しい場所だったが、
ムーミンのテーマパークとして考えると、それほど突出した特徴のようなものはなく、
「ここでしか体験できない!」みたいな要素は薄い。

ちょっと立派な都立公園とかにも似たようなアスレチックはありそうだな、という印象も抱いてしまった。

全体的に木で作られて、自然の素朴な雰囲気を醸し出しているのが、このパークらしさと言えるだろう。

アスレチックの隣に「天文台」もあるのだが、これは単なる岩というか、風景を再現しただけのもので、
中に入ったりできる建築物ではない。

天文台と、魔物の「モラン」


最後に、パークの一番奥にあるのが、「スナフキンのテント」だ。

スナフキンのテントに行く道の途中には、灯台もある。

夕暮れ時、湖のほとりにたたずむ灯台

「ムーミンパパ海へ行く」の中で、ムーミン一家が移住した灯台であるらしく、
灯台の下には、そのお話にちなんだと思われる「ストーリーの扉」が設置されている。
灯台は一応中を覗けるようになっているが、入ったり上ったりはできず、見るだけである。

灯台を通ってさらに森の中をずっと進んだ先に、スナフキンのテントがある。
孤独な思索を愛し、旅に生きるスナフキンがひとり身を休めている姿を表現した展示がされている。
テントと焚火、そしてスナフキンの人形。
まあ、それだけである

スナフキンのテント。写真撮影する人の列ができていた

長いこと歩いて到達したわりには、これといって何かがあるわけではない。
キャラクターグリーティングとかあるのかな?と思っていたが、そのようなものもない。
おそらく、スナフキンと心をともにして、森の静寂を存分に味わってください、という趣旨の場所なのだろうとは思う。
ただ、現実には、写真撮影をしようとしている人の行列ができており、静寂をじっくり味わうような雰囲気でもなかった
子供に至っては「何しにここまで来たの?」みたいな反応であり、彼らにはまだパーク設計者の思想を理解できる感性はないと思われる。

<その1>でも記載したように、ここがパークのいちばん奥であり、位置としては湖の周囲をずっと回り込んで、入り口の対岸に来ているような形になるのだが、
行き止まりになっていて、1周することはできないので、来た道をただ戻るしかない。

こういう言い方をすると、ファンからは顰蹙を買うだろうが、
夕暮れ時の寒い中、長い道のりを歩いてきて、スナフキン人形だけ見て、また同じ道を引き返すというのは、正直そんなに楽しいとも言えない
「そういう経験こそこのパークの醍醐味!」と言われてしまうかもしれないが、私はまだそこまでムーミン世界に共鳴できてないのだ、たぶん…。

6.最後に――まとめ

パークを訪問した日は、湖上で花火大会が開催されたり、夜のショーが実施されたりする日だったので、
閉園まで滞在したらきっともっと楽しめたと思う。
しかし、小さい子を連れてきて深夜に帰宅するというわけにもいかないので、途中で切り上げざるを得ず、18時くらいにはパークを撤収した。

帰り道に驚いたのが、パークのエントランスからメッツァの入口まで、ほとんどまともな照明がなく、驚くほど真っ暗な道を長いこと歩かなければならなかったことだ。

こんなところも、「森の自然を味わってください」というコンセプトが徹底されているのだろうか…
北風の吹く12月の寒い夜には、むしろ暖かな照明に見守られて帰りたいよなあと思ったところだった。

パークで遊んだ感想や、よかったところ・イマイチだったところについては、<その1>に書いたので、繰り返さない。

ただ、何度も言いたいのは、「ムーミン世界をこよなく愛する」というファンにとっては、とてもいい施設だろうということだ。
あなたの近くに、ムーミンが好きな人で、まだここに行ったことのない人がいたら、ぜひ誘って一緒に訪問してみよう。

そして、あなたが別にムーミンの熱心なファンではない場合でも、一度は訪れてみるといいかもしれない。
このパークに来てみて、「こういう世界が好きだ」と感じたとしたら、
それはあなたがムーミンを好きになれる人だということであり、
パーク訪問をきっかけにムーミン原作の愛好者になれることだろう。

もしかしたら、私にもいつかそんな日が来るかもしれない。

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