【夢の国よさらば】ディズニーシーでキャストに押しのけられたのは心底寂しかった

ユル風味の話題

ディズニーシーで好きなエリアはどこですか?

私は「アラビアンコースト」が好きだ。

アラブの宮殿風のドーム型屋根、散りばめられた神秘的なアラベスク、そして少し分け入れば迷い込む、市場のある曲がりくねった路地。
ディズニーランド・ディズニーシー含め、他にはあまりない、独特のエキゾチックな雰囲気がお気に入りだ。

先日、とても久しぶりにディズニーシーに行った。
幼児を連れているとディズニーランドのほうがニーズにマッチするので、ディズニーシーに遊びに行く機会がななかなかやってこず、次男(ふーくん)の誕生以来、初めての訪問だ。

我が家としては全力で早起きして、ダッフィーをリュックに詰めて出かけたものの、着いたときにはすでに人気アトラクションは長蛇の列だった。
子供と一緒に無理なく待てる範囲のアトラクションを探して乗りながら、パーク内をぶらぶらした。

アラビアンコーストに到着し、30分程度の待ち時間で「ジャスミンのフライングカーペット」に乗ったら、眺めもよく爽快で、ふーくんもご機嫌だった。長男(ひーくん)は前の席で、カーペットを上下させながら楽しんでいる。

さて、カーペットに乗り終わった後、楽しかった記念にと思い、アトラクションの看板のところで、写真を撮っていくことにした。
たくさんのお客さんで混雑しているので、行きかう人の間を縫って、人の流れが途切れたところでシャッターチャンス!と思っていたときのことだ。

ふいに、「通りまーす」と大声で声をかけられて、
いかにも通行の邪魔ですと言わんばかりに、カメラを構える私を押しのけるようにして、アラブ風衣装のキャストが通っていった。

思わず、「あ、すみません」と言ったあとで、ふと我に返り、エッとなった。
「キャストが、いかにも通行の邪魔ですというように、私を押しのけるようにして通っていった」?

…キャストが?
ディズニーのキャストが??
………えっ??

あらためて、それが本当にビックリするような出来事だったことに思い至った。

以前のキャストならこんなとき、「お写真お撮りしましょうか?」なんて声をかけて、
にこやかに写真をとってくれたものだった。
それがディズニーキャストというものだった。

いま、人手不足のご時世、そこまでのサービスのクオリティをキャストに求めることはできないとしても…。
でもさすがに、これはないだろう。

アトラクションの看板で写真を撮ってるゲストを邪魔そうにして通行していくキャスト…
正直、ちょっと呆然とした。

いや、そういう人はどんな接客業にもいる。驚くことではない。
しかし、ディズニーは違った。
ディズニーは、そこらの普通の接客業とは違っていた。
いつ来ても、どんな人にも、最大限の心配りで出迎えてくれる、過剰品質とも言える圧倒的な接客クオリティがあったのだ。
それが、ディズニーを他の遊園地とは違う、別格の存在にしていた。
「ただの一ゲストに、分け隔てなく、ここまでしてくれるのか」という驚きと嬉しさが、
また来たいというリピート欲求を生み出していた。
その細やかな心配り、行き届いた親切さが、他の場所では味わえない非日常感を作り上げていた。
夢の国という呼び名はそういうことだった。

いまのこの対応は、「ただの普通の商業施設」だ。
ディズニーではない、どこのエンターテイメント施設にもありそうな状態。
親切なスタッフもいれば、不快になるような横柄なスタッフもいる。
そのへんのフツーの商売とまったく一緒だ。

ディズニーの圧倒的なブランドはもうなくなったんだなと思った。

その接客・心配りがなくなったディズニーは、単に
「超巨大資金を投じて整備した高クオリティのハードを有する遊園地」
である。

「まあ、ディズニーも、ただのフツーの場所になったってことだね」
と夫(ヨウちゃん)も言っていた。


ディズニーのキャストも、変わってきたんだなということは、今回に限らず、感じていた。
パーク内の色々な楽しみ方が、アプリで管理されるようになったころから、反比例するように「人によるサービス」は後退してきたのかもしれない。
確かに、運営もゲストの遊び方もシステマティックになって、行動しやすくなったのだろうと思うし、以前のように激しく混雑して、出かけてみたら入場制限で入れませんでしたみたいなこともないのだろう。

ただ、「いつ行っても、どんな人でも、あたたかく迎えてくれる」という、ディズニーへの夢は、もう消え去ってしまったのかと思うと、やっぱり寂しかった。
私は別にヘビーなディズニーファンではなく、たまにブラッと行く程度のライトユーザーでしかないので、
あるいは私がもっと惜しみなくお金を使うゲストとして来場したら、またあの夢の国が見られるのだろうか?

なんにせよ、ひーくんやふーくんを含めて、これからディズニーを楽しむべき年齢の子たちが、いまのディズニーを楽しいと思うならそれでいいのだろう。

夢の国の記憶はオバチャンの古くさいノスタルジーと共に消えてゆく運命なのだ。

「圧倒的によくできたハードを楽しむ遊園地」を求めて、この先もまたディズニーに来ることがあるかもしれない。子供たちも来たがるかもしれない。

でも、とりあえず次は東武動物公園に行こうっと。…と私は思った。

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